備前焼を若者に振興していくため、戸板女子短期大学2年生のカフェレストランゼミを対象とし、1年間を通して備前焼をテーマとする授業を行いました。
授業を行うにあたり、多くの備前焼関係者(備前市の行政の方々、備前焼振興の活動を国内外で行なっている方、備前市にある窯元、海外でも活躍している若手の陶芸家の方々、作品の写真を撮るカメラマン、銀座にある備前焼ギャラリーの経営者、備前焼を使うことにこだわりを持っている都内の人気飲食店の方など)との繋がりを作ることが出来ました。
※カフェレストランゼミ:栄養士の資格を活かして、外食産業で活躍する人材を育成するゼミ
前期の授業内容
海外でも活躍している4名の若手陶芸家の方々とzoomを繋ぎ、備前焼の基礎講座および、備前焼産業の抱える課題について話していただきました。また、後の講義で、陶芸家さんが主演の備前焼ドキュメント番組を視聴し、その情熱に共感してもらえるようにしました。
日本各地の焼物伝統工芸を紹介し、備前焼の位置付けや特徴を講義しました。
備前焼で自分でお抹茶を点ててみる体験演習をしました。
和の備前焼に洋のケーキを盛り付けて食べてみる体験演習をしました。
水道橋にある人気レストラン「スクニッツォ!」のシェフにデモンストレーションをしていただき、備前焼とイタリアン料理の盛り付け例を教えていただきました。オーナーは備前市出身の方で、お店では備前焼で一部の料理を提供しています。
正月の初競りで一番マグロを競り落とすことでも有名な銀座鮨おのでらの親方にまぐろ鮨の握りデモンストレーションをしていただき、備前焼と鮨の共通点について講義していただきました。鮨おのでらは、内装にも、盛り付け皿にもこだわりの備前焼を使っているお店です。
真っ白な磁器の食器と、備前焼作品のお皿に同じ料理を盛り比べ、学生たちが値段を付けてみました。備前焼の付加価値を目の当たりにできる授業でした。
後期の授業内容
備前焼の魅力を最大限に引き出す料理の盛り付けコンテストを開催しました。これまでもそうですが、授業での使用食器は全て、「銀座夢幻庵」という備前焼ギャラリーのオーナー様が、若い方への振興になればと、無償で貸してくださいました。
本学の文化祭(TOITAFes)にて、「備前焼で味わうだし茶漬け」を提供する模擬店を出展しました。レシピは学生達が考案し、同時に、備前焼振興のパンフレットを作成してお客様へ配布しました。
代々木公園で11月に行った東京都食育フェアのイベントステージにて、備前焼振興のプレゼンテーションを学生が行いました。また、同じ内容を本学の文化祭(TOITAFes)でも行いました。
全ての活動報告を備前市の方々に行い、卒業発表としました(予定)。